下肢静脈瘤の血管内レーザー焼灼術治療

目次

血管内レーザー焼灼術とは

下肢静脈瘤に対する体に負担のかからない低侵襲治療としてレーザー治療が広く普及しています。 レーザー治療で用いられる機種は大別すると2つに分類できます。 ひとつは体外照射レーザー(経皮的レーザー)、もう一つは血管内を焼灼するファイバー上のレーザーで、 下肢静脈瘤のタイプに応じて使い分けられます。 それぞれのレーザーを用いた治療法を、体外照射レーザー治療、血管内レーザー焼灼術と呼びます。 血管の径が3mm未満の青、赤、紫などの細かい静脈瘤に対しては体外照射レーザー治療、 3mm〜3cm径のミミズばれのようにボコボコ目立つ静脈瘤に対しては血管内レーザー焼灼術が一般的に用いられます。

血管内レーザー焼灼術(EVLA:Endovenous Laser Ablation)は、 伏在型の下肢静脈瘤の低侵襲治療(体に負担の小さな回復の早い治療)として国際的に広く行われている下肢静脈瘤の標準治療です。 20世紀後半から臨床現場で使用されるようになり、2011年には日本国内でも保険適用になっています。 治療の対象となる下肢静脈瘤は、主として伏在静脈系の静脈還流不全、 すなわち大伏在静脈、小伏在静脈、副伏在静脈、不全側枝、不全穿通枝の弁不全が原因となって生じる静脈瘤です。

血管内レーザー焼灼術が世に現れた当初は、 血管内レーザー治療(EVLT:endovenous Laser Treatment)もしくはエンドレーザー治療と呼ばれていました。 まもなく医療機器メーカーがEVLTを商標登録したため、治療ではなく焼灼術という言葉に置換され、EVLAと呼ばれるようになりました。 エンドレーザー治療は簡潔に表現した言葉ですが、現在はEVLAが主たる呼称になっています。

※ EVLT・エンドレーザー治療・EVLA、これらの表現は全て同じことを意味しています。

治療のメカニズム

従来の治療では弁不全を来した病的な血管を抜き取って(切除して)いました(ストリッピング手術)。 血管内焼灼術では、カテーテルを用いて血管内に細いレーザーファイバーを挿入して血管内膜(血管の壁)に対してレーザーを照射し、 血管の内腔(内側の空間)を閉鎖します。 それにより、血液の逆流が止まり膨らんでいた血管(静脈瘤)が徐々に小さくなっていきます。 最終的には処理した血管や静脈瘤は線維化という目に見えないレベルまで細く小さくなって、 体に吸収されたかのごとく消えてしまいます。 ファイバーの先端からレーザーが照射されて発生した高温のスチームバブルによる焼灼効果や、 レーザービームの持つ血管壁の細胞を直接縮める作用により、血管内腔が閉鎖すると考えられています。

メリット

  • メスを入れる必要がない。
  • 日帰り(外来)で治療ができる。
  • 細かなタイプの静脈瘤全てに対応することができる。
  • 施術後に弾性ストッキングを着用しなくてよい。
  • 照射後の色素沈着が硬化療法に比べて圧倒的に軽微。
  • 照射当日から入浴が可能で運動制限もない。
  • 従来の手術(ストリッピング)に比べて体へ負担の少ない低侵襲治療
    →術後の痛みがより少ない、神経障害が少ない、内出血が少ない、回復が速い

デメリット

  • 保険適用ではない場合がある(1470nmレーザーは保険診療ですが、2000nm・1940nmレーザーは自費診療となります)。
  • 3mm以上の青い血管には治療効果が乏しいことがある。
  • 肉眼的に静脈瘤が完全に消えてわからなくなるのに多少時間がかかることがある。

治療適用と除外基準(やや専門的な内容です)

治療適用

血管内焼灼術の治療適用はガイドライン上「伏在静脈に弁不全を有する一次静脈瘤」とされています。 補足事項として以下が治療を適用する条件として挙げられています。

  • 対象となるのは、原則として大伏在静脈、小伏在静脈、副伏在静脈で、それらのterminal valveに逆流があり、かつ逆流の持続時間がduplex scanで0.5秒以上認める。
  • 深部静脈系が開存している。
  • 表在静脈にカニュレーションが可能である。
  • 照射対象となる静脈の平均径10mm以下が推奨される。
  • 不全側枝、不全穿通枝で逆流量が大きく末梢血管の拡張径が4mm以上の場合には治療対象となり得る。

除外基準

除外基準項目は以下が原則として挙げられています。治療適用から外れた場合でも状況によっては治療を実施する場合があります。

  • 動静脈奇形である。
  • 急性感染症を伴う。
  • 血栓性静脈炎を伴う。
  • 深部静脈閉塞がある。
  • 日常生活動作が著しく制限されている。

治療適用の拡大

一方、2014年から保険適用となった波長1470nmのレーザーなど水吸収係数の大きい高波長のレーザーを用いて、 拡張径の大きい下肢静脈瘤、嚢状下肢静脈瘤など本来は血管内焼灼術の適用外と考えられていたものに対しても 治療効果が得られることがわかってきました。 フォーム硬化療法を適切に組み合わせて血管内焼灼術を実施することにより、 皮膚を切開して瘤切除をすることなく、殆ど全ての下肢静脈瘤の治療を行えるようになってきました。

保険と自費治療の違い

下肢静脈瘤の血管内レーザー焼灼術治療は、2011年に980nmの保険レーザー治療が登場してから、患者さんがより治療を受けやすくなりました。 さらに2014年には1470nmレーザー(ラディアル2リングファイバー)が保険収載され、保険治療の質が向上しました。 現在は、保険適用のレーザー治療に加えて、より高い水吸収率をもつ波長の自費レーザーも含め、 状態や治療ニーズに応じて治療の選択肢を検討できる時代になっています。 当院では、初診時の診察と血管エコー検査により、 血管の太さ・深さ・分枝の複雑さなどを総合的に評価し、 患者さんごとに治療法を確定します。

保険適用の血管内レーザー焼灼術治療

保険適用である1470nmレーザーは、980nmのレーザーで課題となりやすかった「術後の痛み」や「皮下出血」を殆ど解消した治療法として位置づけられます。 ラディアル2リングファイバーによりレーザービームが放射状にかつ2重に放出されるため、 効率良く血管の処理が可能になっています。なお、高周波を用いた血管内治療も保険適用の選択肢の一つです。詳細は別ページでご案内しています。

980nm・1470nmレーザー(保険)
利点
  • 保険診療のため治療費負担が軽減される
留意点
  • 症例によっては複数回の治療計画になる場合がある
  • 硬化療法を同日に実施できない場合がある
  • 通院日数や圧迫(弾性ストッキング)期間が長くなる場合がある

血管内高周波焼灼術治療について詳しく見る

自費の血管内レーザー焼灼術治療

保険診療には治療器や運用面での制約がある一方、 より少ない通院回数や手術中・手術後の痛みの軽減など、 ホスピタリティを含めて高品質の医療を希望される方への治療選択肢を確保することは極めて重要であると考えています。 北青山D.CLINICでは、自費診療にはなりますが、最高波長である2000nmや1940nmのレーザー治療も提供しています。

2000nm・1940nmレーザー(自費)
利点・特徴
  • 現存のレーザーで最高の水吸収率を有する=組織との反応が最も優れていると言える
  • 手術時間が短い
  • 手術時の痛みは全くと言って良いほど感じない
  • レーザーを刺入するための針穴が小さい
  • 処理が必要な血管が何か所であっても1回の治療で対応できる
    →処理する血管の数が増えても治療費は変わらない
  • 硬化療法が必要な場合はレーザー治療同日に実施できる
  • 通院日数が少なくて済む
  • 術後の痛みが少なく回復が早い
  • ガイドラインではレーザー適用外とされている重症例にも対応できる
  • 初診当日治療を行うこともできる(要予約)
欠点
  • 自費診療となる

2000nm・1940nmレーザーによる治療の対象となる方

  • 最高波長の(水吸収率が最も良い)レーザーで治療を受けたい
  • できるだけ早い回復を希望する
  • 通院回数を最小限にしたい(できれば一度の治療で治したい)
  • 手術中の痛みを最小限にしたい
  • 術後の痛みを最小限にしたい
  • 遠方から治療を受けに来る
  • 初診当日に治療を希望する
  • 重症例
  • 複雑な静脈瘤
  • 他院ではレーザー治療できないと言われた
  • 見た目の改善も重視している

レーザー機器・ファイバーの種類と各種レーザー性能比較試験

レーザーの波長と水への吸収率

下肢静脈瘤レーザーは1990年頃に開発され、以降、810nm→980nm→1320nm→1470nm→1940nm・2000nmと改良が進んでいます。 レーザーの個性は波長であらわされ、より波長の長いレーザーが開発されるようになってきました。 現在、下肢静脈瘤の治療において最も高機能の機種は、波長が最も長い1940nmや2000nmのレーザーです。

波長による水への吸収率の違い レーザー吸収率曲線
波長 吸収率
レーザー吸収率曲線

2000nmの吸収率は980nmの300倍!

810nm 0.02
980nm 0.7
1320nm 1.0
1470nm 30
2000nm 200

レーザーの水分への吸収効率が良いということは、以下のような利点があることで、より体にやさしく安全で、合併症のリスクも少ない手術が可能といえます。

  • 短時間での処置が可能
  • 低エネルギーでの処置が可能 → 他組織へのダメージが少ない

現在国内で使用されているレーザーには、波長980nm、1320nm、1470nm、1940nm、2000nmがあり、980nm、1470nmは保険適用となっています。 波長の短いレーザーはヘモグロビンに、波長1470nm以上のレーザーは水に特異的に吸収されます。 水吸収率の大きいレーザーほど低い照射エネルギーで効率よく静脈壁が収縮するので、処置後の痛みや出血がより少ないことが分かっています。

レーザー波長vs吸収率

また、従来、レーザー光がファイバー先端から照射されるbare-tipped fiberが主に使用されていましたが、 最近では、レーザー光をファイバーの側方から360度全周性に照射できるradial fiberを用いた治療も広く行われています。 水吸収率が大きいものほど低エネルギーでしっかり血管の収縮が得られると考えられています。 波長980nmに比べて1470nmは30-40倍、2000nmは100倍以上もの水吸収率を有しています。

波長1470nm レーザー

波長1470nm レーザー:保険適用 ラディアル2リングファイバー

2000nmレーザー

2000nmレーザー:水吸収率が最高、ファイバーが最も細い低出力で処理能大、治療時間が短い(2-3分)

ファイバーの柔軟性・先端径の比較

血管内レーザー焼灼術では、レーザーの波長特性だけでなく、 実際に血管内を進むファイバーの取り回し(曲がりへの追従)や先端径も、症例によって重要になります。 ここでは、2000nm・1940nm・1470nmで使用されるファイバーの外観を比較します。
※以下は器材の外観比較です。治療の適応や使用する機器・設定は、静脈の太さ・深さ・走行(蛇行)などを含む超音波検査結果を踏まえ、医師が総合的に判断します。

ファイバー先端の太さの比較

巻いた状態での径の比較

各種レーザーの性能比較試験

臨床効果の比較検討に使用いたしました2000nmの血管内レーザーは、現存のレーザー機器の中で、 照射熱量・手術時間の点で、高い治療効果を示し、かつ合併症の発生頻度を抑えることが示されました。下肢静脈瘤血管内治療に用いられる昨今のレーザー機種は非常に進化しており、ほぼ完成型と言える機種が数機種認められます。

すなわち、レーザー治療が開始された当初は、機器によって治療効果に大きな違いが認められましたが、 最近はレーザーの機種の違いよりも、治療を担当する医師(血管外科医)の技量(手術適用・治療法選択における手腕・治療経験)が 治療成績を決める大きな要因と言えるでしょう。当院はこれまでの治療成績および患者満足度は極めて高いことを 国際学会や国内の学会で報告 してきました。

ただし、他のレーザー機種で、1320nmレーザーより使い勝手に優れ、レーザー照射時間も短くて済むものが登場してきました。 そこで、それら最新型のレーザー治療の治療効果の比較テストを行いました。 手術で採取したヒトの静脈血管の中に血液を注入して実際の体内の状態に模した血管モデルを作り、 各種レーザーの照射テストを行って血管の内膜・中膜・外膜の変化・ダメージを肉眼で確認し、 病理組織学的にも比較検討しました。

その結果は、980nmダイオードレーザーや2000nmレーザーが、1320nmのレーザーと同等もしくはそれ以上に有効な治療効果を示し、 かつレーザー照射時間がより短くて済むことがわかりました。1320nmも含めて血管内レーザー治療の長期的な治療効果に対する検証は継続していく必要がありますが、血管内レーザー治療を2005年より積極的に取り入れ、現時点では2000nmや1940nmのレーザーを最も有望視しています。

解説

1320nmレーザーの他には

  1. 980nmダイオードレーザー
  2. 1470nm半導体レーザー
  3. 1940nmレーザー
  4. 2000nmレーザー

などがあり、いずれも治療効果は保証されています。 それぞれの波長で水、血液への吸収率が異なるため、レーザーの波長が治療効果に大きく影響すると判断されておりますが、 レーザー機種は複数の会社で完成型と言えるレベルのものを提供してきており、 現在はより良いレーザーを選択することは勿論ですが、それ以上に、 確実で合併症がなく短時間で治療が行えるよう治療のソフト面の工夫や改良が極めて重要となるでしょう。北青山D.CLINICでは全ての血管内治療器での治療が可能で、患者さんの状態、重症度、治療ニーズに応じてそれらの治療器を使い分けています。

当院の血管内焼灼術のこだわり

1. 豊富な治療実績と多波長レーザーの経験

当院は、国内で血管内レーザー焼灼術がまだ一般的でなかった時期から治療を行い、多くの症例経験を積み重ねてきました。 これまでに980nm・1320nm・1470nm・1940nm・2000nmといった多様な波長のレーザーを使用してきた経験があり、 それぞれの波長特性を理解したうえで症例に応じた機種を選択しています。 1470nmレーザーや高周波による保険診療での治療経験も豊富で、超音波検査による診断を踏まえ、患者さん個々に最適な治療計画を組み立てています。 また、一般的には入院治療が選択されるような重症例に対しても、麻酔法の工夫や複数波長のレーザーの組み合わせにより、 可能な範囲で日帰り治療を目指した設計を行っています(安全性を最優先し、入院が適切な場合は入院治療をご案内します)。

2. 血管の状態に応じた波長のレーザーを使い分け

標準的な1470nmレーザーに加えて、当院では2000nmおよび1940nmのレーザーも導入しています。 これらは細く柔らかいファイバーを搭載しており、血管の蛇行が強い部位や細い側枝静脈にも追従しやすい特長があります。 新しい波長だから優れているという発想ではなく、血管の太さ・深さ・走行、枝の複雑さなど、個々の症例の条件を見極め、 最も安全かつ効果的な波長を選択することを方針としています。

3. 切開を最小限に抑える残存分枝静脈瘤の処理

一般的には、太い本幹(伏在静脈)の逆流をレーザーで閉鎖し、ボコボコと浮き上がった側枝静脈には小さな切開を加えて取り除く方法(スタブ・アバルジョン)が行われます。 当院では、可能な限り皮膚切開を減らすため、残存分枝静脈瘤に対してフォーム硬化療法や、 細いレーザーファイバーを複数ポイントから刺入し、短い区間ごとに照射する方法を取り入れています。 また、手の血管が浮き出る「ハンドベイン治療」で培った、細い血管に多数のファイバーを正確に刺入する技術を、脚の枝静脈治療にも応用しています。 これにより、分枝が多い症例や複雑に蛇行した血管に対しても、可能な範囲で切開を避けながら低侵襲な治療を行う工夫が可能になっています。

4. 機能と整容性のバランスに配慮したレーザー設定

フォーム硬化療法は外来で簡便に行える方法ですが、薬剤が狙った範囲より広がる可能性があり、深部静脈への影響に注意が必要です。 一方レーザー治療では、照射する範囲やエネルギー量を局所的に調整しやすく、「完全に閉鎖する」だけでなく、 「血管を適度に縮め、必要な血流は残す」という設定も可能です。 当院では、血管の部位や状態に応じて、機能面と整容性のバランスに配慮しながらエネルギーを細かく調整した治療を心がけています。

5. フォーム硬化療法とレーザー治療を組み合わせた治療計画

フォーム硬化療法は外来で行える便利な治療ですが、薬剤が思わぬ範囲まで広がる可能性があり、深部静脈への影響を考慮する必要があります。 そのため当院では、フォーム硬化療法に頼り過ぎず、血管内レーザー焼灼術や静脈切除術などを適宜組み合わせることで、 安全性と仕上がりのバランスを取る治療計画を立てています。 血管の走行・深さ・太さなどを診察と超音波検査で見極めたうえで、最適な治療方法を選択しています。

治療の流れ

治療施設

現在、レーザーであれ高周波であれ、血管内焼灼術は局所麻酔下での外来手術(office surgery)で行われることが一般的です。 静脈麻酔を併用するか否かは施設によって異なりますが、いずれにしても入院が必要となる程の手術侵襲ではありません。

術前準備

手術前後についてのオリエンテーションを受け、弾性ストッキングの着用法についてレクチャーを受けた後、 あらかじめエコーを用いて照射部位にマーキング(血管の走行に沿ってマジックで印をつける)をしておきます。

術前マーキング

カテーテル挿入

治療対象となる血管内にレーザーを挿入できるように、最初はカテーテルを挿入します。 一般的にはふくらはぎ周囲から挿入します。

カテーテル挿入

ファイバー挿入

血管が蛇行している場合、通過できない部位の中枢側に改めて穿刺を行い、中枢側の血管内腔を確保することもあります。 この写真は複雑なケース。蛇行が激しく大きな静脈瘤なので複数穿刺が必要。2000nmの細いファイバーが対応可能。

ファイバー挿入

TLA麻酔:Tumescent local anesthesia

レーザー照射をする周囲に希薄した局所麻酔(TLA麻酔)を行います。これにより、レーザー照射中は痛みが全くありません。

レーザー照射

対象血管内をレーザーで焼灼します。1470nmのレーザーでは5-6分、2000nmのレーザーでは2-3分が平均的な照射時間になります。

残存分枝静脈瘤の処理

レーザー焼灼されるのは対象血管の本幹で、残った枝の静脈瘤は、 フォーム硬化療法もしくは細いレーザーファイバーを複数のポイントから刺入し、短い区間ごとにレーザー照射を行う方法を取り入れています。 stab avulsion(小切開による残存血管切除)など追加の治療は原則不要です。

焼灼後圧迫

術後の合併症である後出血を抑え還流改善が得られるまでの不快感を減らすために、 30〜40mmHg圧の弾性ストッキングを用いて、焼灼部位を数日〜2週間は圧迫することが必要と考えられています。

偶発症

麻酔を広げたことによる腫れや赤みは1〜2日で消えます。術後の内出血は発生しても1〜2週間で消えます。 治療中は麻酔を工夫して行いますので眠っている間に手術が終わります。 術後のアンケート調査では、手術中の痛みを感じた方は一人もいらっしゃいません。 麻酔が取れてくると、打撲の後のような痛みや引き連れる感じが一時的に発生しますが、日常生活に支障をきたすほどではありません。 稀に、しびれがしばらく残る方もおられますが、その場合も運動制限はなく、まもなく消失します。

治療経過

治療後、1-2週間で血行状態は正常化しますので、下肢静脈瘤が原因となる「こむらがえり」「だるさ」「むくみ」などは速やかに消失します。 肉眼的な血管のふくらみは徐々に縮退していきます。静脈瘤の大きさにもよりますが、 一般的には治療後6〜12か月くらいで肉眼的に気にならないレベルまで回復します。

治療経過

まとめ

血管内レーザー焼灼術は、伏在型の下肢静脈瘤に対して有用かつ安全な低侵襲治療であり、根治的な治療法として第一選択肢です。 複数のランダム化比較試験では、血管内焼灼術は、ストリッピングや硬化療法などと比べて、同等以上の症状の改善及びQOLの改善が報告されています。

参照元

監修医師

監修医師 北青山D.CLINIC院長
阿保 義久(あぼ よしひさ)
経歴
所属学会