下肢静脈瘤のタイプ分類と治療概要
下肢静脈瘤の肉眼的なタイプ分類とそれぞれの治療概要
- 下肢静脈瘤には様々なタイプがあり、患者さん自身が自分の下肢静脈瘤がどのタイプに属するかを判断するのは難しい場合があります。また、複数の静脈瘤が併発していることもあります。
- わかりやすい分類の仕方に「ボコボコと膨らむ」「青・赤・紫の細かいもの」の二つに大別する方法があります。電話での診察予約の際などで、医療スタッフが患者さんにどのようなタイプの静脈瘤をお持ちかを尋ねる時には、しばしばこの分類法を用います。
- 実際の静脈瘤のタイプは、医療機関を受診した上で、診察や血管エコー検査により確定されます。
- 「ボコボコと膨らむ」タイプは以下のa)~c)の三つのカテゴリーに分類されます。「青・赤・紫の細かいもの」は網目・クモの巣静脈瘤一つのカテゴリーのみです。
肉眼的タイプ
ボコボコと膨らむもの
a. 伏在型静脈瘤
b. 側枝静脈瘤
c. 陰部(卵巣)静脈瘤
青・赤・紫の細かいもの
d. 網目・クモの巣静脈
ボコボコと膨らむもの
a. 伏在型静脈瘤(大伏在静脈瘤)

a. 伏在型静脈瘤(小伏在静脈瘤)

b. 側枝静脈瘤

c. 陰部静脈瘤

青・赤・紫の細かいもの
d) 網目・クモの巣静脈瘤

それぞれのタイプに対して、以下の治療法がしばしば選択されます(どの治療法を主として選択するかは医療機関や担当医によって若干異なります)。
肉眼的タイプ別治療法
- a. 伏在型静脈瘤
- ストリッピング手術
- 血管内レーザー焼灼術
- 血管内高周波焼灼術
- スーパーグルー治療
- 高位結紮+フォーム硬化療法
- 静脈切除術
国際的には、現在、血管内焼灼術(レーザー、高周波)、スーパーグルー治療が標準治療
- b. 側枝静脈瘤
- 血管内レーザー焼灼術(EVLA)
- 静脈切除術
- フォーム硬化療法
- d. 網目・クモの巣静脈瘤
- 体外照射レーザー(ロングパルスYAGレーザー)
- フォーム硬化療法
治療の実際と治療当日の流れ
監修医師
院長名 | 阿保 義久 (あぼ よしひさ) |
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経歴 | 1993年 東京大学医学部 卒 虎ノ門病院麻酔科勤務 2000年 北青山Dクリニック開設 |
所属学会 |
日本外科学会 日本血管外科学会 日本消化器外科学会 日本脈管学会 日本大腸肛門外科学会 日本抗加齢学会 |
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