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がん遺伝子治療

臓器別各種癌について

食道がんとは

食道は、咽頭から胃までをつなぐ管状の消化器官の一つで、肺や心臓、横隔膜などの臓器や組織に囲まれています。消化器官の一つといっても、胃や腸のように食物を消化する機能を持っていません。食道の役割は、喉から胃に食物を運搬する以上のものではありません。食物の運搬は、食道の壁を構築している筋肉組織の連続した収縮運動(蠕動運動)によって行われます。また、胃や腸をはじめとする多くの内臓が持つ漿膜とよばれる外側の膜構造がありません。食道の壁は、粘膜や筋肉が層状に重なって構成されています。食道は、一般的に上から頸部食道、胸部食道、そして腹部食道の三つに分かれています。日本人の8~9割近くが胸部食道で食道がんを発症しています。


国立がん研究センター 「がん情報サービス」より

食道がんは、粘膜にできる「扁平上皮がん」と、粘液を分泌する食道腺を作っている腺細胞で発生し、バレット食道が関係していると考えられている「腺がん」の二つに大別されます。バレット食道とは、逆流性食道炎などにより、胃酸が食道に逆流しその胃酸によって荒れた粘膜が胃粘膜の円柱上皮に変質してしまう状態のことを指します。この二つのうち日本人が発症している食道がんの90%以上が扁平上皮がんです。一方で、腺がんは日本人の間では10%以下と少ないですが、欧米人の間では、60~70%を占めており、日本でも食習慣の欧米化に伴い増加傾向にあります。がんの進行が粘膜にとどまっているがんを早期食道がん、粘膜筋板を越え粘膜下層まで浸潤しているがんを表在食道がん、それ以上に侵食しているがんを進行食道がんと呼びます。食道がんは食道に漿膜がないため壁が薄く、さらに食道はリンパ管や血管が張り巡らされている上に多くの臓器に密接していることから転移を起こしやすいがんの一つです。そのため、食道がんにおいては、たとえ他の部位のがんでは早期がんに分類される粘膜下層に留まっているがんであってもリンパ節転移を起こすことが稀ではないことから「表在がん」として、「早期がん」とは敢えて区別した表現が用いられています。早期食道がんの状態であれば体への負担が極めて小さい内視鏡的治療で根治が可能です。しかし、表在食道がんの状態になると、リンパ節転移や血行性転移などが起こっている可能性が高く手術療法や放射線療法及び化学療法などを必要とします。

全がん共加盟施設の生存率共同調査によると、早期がんの段階ではほぼ80%の確率で根治することが可能です。しかし、リンパ節転移や遠隔転移まで進行したがんは5年生存率が30%以下、10年生存率は20%以下まで低下します。食道がんの生存率は診断レベルや治療法の発達により年々改善されていますが、病期が進んでしまうと極めて予後の悪いがんの一つと言えます。食道がんにおいて命を落とさないためには、他のがんと同様にできるだけ早期に発見して早期に治療をすることが非常に大切です。その早期発見のため上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を、毎年受けておくことをお勧めします。




全がん共加盟施設の生存率共同調査より

食道がんは、主として喫煙と飲酒などの生活習慣に起因します。とりわけ日本人に多く見られる扁平上皮がんは、喫煙や飲酒との因果関係が非常に強いです。アルコール(エタノール)の分解過程で生成されるアセトアルデヒドは、発がん性物質です。アセトアルデヒドの分解酵素の活性が弱い人は、食道がんの発生率が高まる危険性があります。お酒を飲んですぐ顔が赤くなる人は要注意です。喫煙・飲酒以外の食道がん発生の因子として以下が注目されています。

  • 肥満
  • 食生活の乱れ
  • 熱いもの、辛いものなどの刺激物の摂取
  • 運動不足

食道がんの進行度を示すのにT(壁深達度)、N(リンパ節転移の程度)、M(遠隔転移の有無)分類が一般的に用いられます。壁深達度とは、がんが食道壁のどこまで及んでいるかを示すものです。リンパ節転移の程度とは、がんが発生部位からどの程度離れたリンパ節に転移しているかを評価したものです。遠隔転移とは、食道から離れた臓器へのがんの転移のことであり、血液中をがん細胞が移動して起こる血行性転移のほか、崩れたがん細胞がばら撒かれるように転移する播種性転移が含まれます。Tは、程度によって1~4に分類されさらにa~cに細分化されます。Nは、0~4に分類されており、Mは0と1、さらに1はa~cに細分化されています。

食道がんのT・N・M各因子の分類

食道がんの深達度




国立がん研究センター 「がん情報サービス」より

食道がんはほかのがんと同様に、早期には自覚症状がほぼありません。早期がんのうちに発見できれば根治できる可能性が高いので、自覚症状がない段階で定期検診を受けることが大切です。がんが進行していくと、食道の内腔をがん組織が狭めたり、周りにある臓器や神経などを圧したりすることによって症状が少しずつ現れてきます。食道がんに見られる症状としては、飲み込みにくさ、声のかすれ、食事中ののどや胸の痛みなどが代表的です。また、がんが進行して、肺や背骨、そして大動脈などに転移していくと、胸や背骨に痛みを感じるようになります。

食道がんの検査では、①食道がんであるかを確定する検査②食道がんの進行度を診断する検査を行います。①の検査は、食道内視鏡検査と上部消化管造影検査(バリウム食道透視検査)の2種類があります。①の検査ののちに、治療の方針を決定するために、②の検査を行います。②の検査には、CT検査、MRI検査、PET検査、超音波検査、そして超音波内視鏡検査などがあります。

①食道がんであるかを確定する検査

  • 1)食道内視鏡検査(上部消化管内視鏡検査/胃カメラ)
    食道内視鏡検査では、ファイバースコープやCCD(個体撮影素子)を先端に搭載した電子スコープを、口や鼻から挿入して食道内の粘膜を直接観察します。病巣部を直接観察することができ、主病巣の位置や大きさだけでなく、病巣の広がりや表面の形状、そして色調などから、病巣の数や深達度などがある程度判断することができます。また、見ただけでは判断が難しい場合は、食道壁にルゴール液を撒いて色の変化を見ます。正常な細胞であれば暗褐色に染まりますが、がん細胞は染まらないため判断の助けとなります。
  • 2)上部消化管造影検査(バリウム食道透視検査)
    上部消化管造影検査では、バリウム溶液(造影剤)を飲み、食道を通過するタイミングでX線撮影し粘膜上の様子を観察します。がんなどの病巣が粘膜にある場合、微細な凹凸などを影として認知します。病巣の部位や個数などを予測することができる補助的な検査法です。がんの位置や大きさ、食道の狭窄の程度など食道がんの全体像を把握できるメリットがありますが、上部消化管造影検査は胃がんの発見に重点を置いており、早期の食道がんは発見しにくいというデメリットがあります。

②食道がんの進行度を診断する検査

  • 1)CT検査
    CT検査はあらゆる角度から身体にX線を照射し、そこで得た情報をコンピューターで解析し画像化する検査です。造影剤を使用する場合と使用しない場合が存在します。造影剤を使用する方法では、病変がより鮮明に映し出され、臓器やその周辺をミリ単位での断層写真として観察することができます。CT検査は、食道がんの大きさや状態だけでなく、食道の周りの臓器への浸潤、リンパ節転移、そして遠隔転移の有無を判断することに長けています。内視鏡検査の結果や上部消化管造影検査の結果と、CT検査の結果を複合し総合的に判断することにより、病気の判定やがん治療(化学療法・放射線療法)の効果の把握などに役立っています。
  • 2)MRI検査
    MRI検査は磁器による核磁気共鳴現象を利用することで、体内の画像を描き上げます。体内の様々な角度から撮影することが可能であり、X線などの放射線を利用しないため、患者さんが被爆する恐れがないといったメリットがありますが、血行や呼吸、消化管の動きなどをノイズとして認知し、画質が劣化してしまうデメリットがあります。
  • 3)PET検査(陽電子放射断層撮影検査)
    PET検査は、がん細胞がさかんに細胞分裂を繰り返していることにより、糖をたくさん取り込む性質を利用して、陽電子を放出する糖質に似た薬剤を投与し、体内での薬剤の分布を画像化する診断法です。CT検査やMRI検査は形態を画像化しますが、それに対してPET検査は薬剤が細胞の活動背に応じて集まる原理を用いることで、細胞代謝の状態を画像化します。PET検査の大きな特徴として、一回の検査で全身のがんの検査を行うことができることが挙げられます。しかし、薬剤の集積が少ないがんや消化管粘膜に発生する早期がんの発見は難しく、炎症部にも薬剤は集まるため炎症部とがんとの区別が難しいという欠点もあります。このPET検査と、CT検査を組み合わせることで、より精密な画像を得ることができるのがPET/CT検査です。浸潤の程度だけでなく骨転移や遠隔転移にも有用である検査として活用されています。
  • 4)超音波(エコー)検査
    超音波検査は組織構造が変化する体内の部位で、超音波を用い音波が跳ね返る現象(エコー)を利用することで、跳ね返りの強さや部位を画像化する検査です。腹部では腹部リンパ節転移や肝臓への転移、頸部では頸部リンパ節転移を調べます。頸部食道がんである場合は、主病巣や気管、甲状腺や頸動脈などの周囲臓器との関係を調べます。
  • 5)超音波内視鏡検査
    体表で行われる超音波検査では、胃腸内の空気や腹壁、骨などがエコーを捉え画像化する際に妨げになる可能性があり、また超音波検査は減衰の少ない低周波の超音波により検査が行われますが、低周波の超音波では分解能に限界があり、高い分解能を持つ詳細な画像情報を必要とするがんの壁深達度の診断には適さないという欠点があります。そのデメリットを改良したものが、超音波内視鏡検査です。超音波内視鏡とは、内視鏡先端部にエコーを送受信する超音波振動子を装備した内視鏡のことです。内視鏡検査では食道内壁の表面を観察するのに対し、超音波内視鏡検査では粘膜下の状態をエコー像として観察します。比較的高い周波数の分解能に優れた超音波内視鏡を用いることにより、粘膜上皮のがんの病巣の状態だけでなく、壁深達度やリンパ節転移の有無、周りの臓器への浸潤など詳細な情報を得ることができます。食道がんでは、発見時にリンパ節転移や遠隔転移をきたしている可能性が比較的高いので、これらを観察できることは、大きなメリットであると言えます。

食道がんの治療は手術的切除が基本的であり、切除によってがんを完全に取り除くことができれば、根治の可能性が高まります。しかし、がんがすでにほかの臓器などに転移してしまったために手術での完全除去が困難な場合や、患者さんに手術を受けるだけの体力がない場合などは、外科的切除選択できません。がんの種類、大きさ、転移の有無や患者さんの体力などから総合的に判断して、適切な治療法が選択されます。

1)外科的手術療法

手術は食道がんに対する標準的な手術です。がんが含まれている食道と胃の一部を切除し、リンパ節を含む周囲の組織も同時に切除(郭清)します。また、食道切除後には胃もしくは腸などを用いて食物の新しい通り道を作る手術(再建術)も行います。がんの発生する部位と進行度によって、手術の方法が異なります。

  • ①頸部食道がん
    がんが小さく頸部の食道に留まっている場合、頸部食道のみを切除しますが、がんの大きさや場所によっては、のどや食道全体を切除することもあります。小腸の一部や胃を用いて、食道の再建が行われます。のどを切除した場合、呼吸をする気管の入り口(永久気管孔)が首に作られます。また、声帯も切除されるので声を出すことができなくなりますが、発声法の習得や電気式人口喉頭を使うことなどで会話の習得は可能です。
  • ②胸部食道がん
    右胸部と頸部と上腹部を切開し、胸部食道全体と胃の一部を切除します。それと同時に、頸部・胸部・腹部にわたるリンパ郭清が必要となります。胸腔鏡や腹腔鏡などを使って傷を小さくする方法が、最近では確立されつつあります。食道の再建は、胃を引き上げ頸部食道とつなぐことによって行われます。胃が使えないケースでは、小腸もしくは大腸を代用します。
  • ③腹部食道がん
    原則的に胸部食道がんと同様に手術を行います。食道胃接合部がんでは、食道の下部と、胃の上半分または全体を切除する方法が存在します。その場合では、腹部の切開のみで手術が行われるケースがあります。いずれにせよ、周囲のリンパ郭清は必要となります。食道の再建は、胃もしくは小腸によって行われます。
  • ④バイパス手術
    がんによって喉が詰まってしまったケースで、食事を可能にすることを目的とした手術です。胃や腸を用いて、がんのある食道を残しつつ、頸部の食道から胃までの新しい食物の通り道を別個に作成します。

2)内視鏡治療

内視鏡治療は、食道内視鏡を用いることでがんを食道の内側から切除する治療法です。リンパ節転移のない早期がんであるならば、この方法で根治が期待できます。体を大きく切開することがない分、術後の回復が早いメリットがある一方で、術前の検査において正しく診断できる割合は、がんの進達度については80〜90%、リンパ節転移については60〜70%程度とされています。こうした現状を踏まえた上で内視鏡治療を選択する必要があります。内視鏡治療では、電気ナイフを用いて、粘膜下層の組織ごとがんを切除するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)と、病巣部分の粘膜下層に生理食塩水を注入し、膨張した部分にスネアをかけて高周波電流で焼き切るEMR(内視鏡的粘膜切除術)の二種類が存在します。

ESDの様子

EMRの様子


いずれも国立がん研究センター「がん情報サービス」より

3)放射線治療

放射線治療は、高エネルギーのX線などをがんに直接当てて小さくする治療法です。手術と違い、食道や胃、または声帯の機能を温存することが可能です。週5日〜6週間にわたる連日照射を行います。化学療法と組み合わせて行うことで、より効果的な治療効果が望めます。がんを治すことを目的とした治療(根治照射)と、がんの症状を抑えることを目的とした治療(緩和照射)の二種類があります。

  • ①根治照射
    がんが、放射線を当てることができる範囲にとどまっている場合は、がんの消失を目的とします。
  • ②緩和照射
    がんが広範囲に広がってしまっている場合に、がんによって痛みが生じたり周辺の臓器への圧迫や食道の狭窄などの症状が生じたりするケースがあります。そういったケースでは、症状を緩和することを目的として放射線を照射します。

4)薬物療法(化学療法)

がん細胞を小さくする効果のある細胞障害性抗がん剤という種類の薬(抗がん剤)を投与することで、全身のがん細胞に作用させる治療法です。がんや全身の状態に応じて、薬を組み合わせて行います。食道がんに使われる主な抗がん剤として、フルオロウラシル(5-FU)、シスプラチン、ネダプラチン、ドセタキセル、パクリタキセルなどが挙げられます。

5)集学的治療

がんの種類や進行度に対応して、手術、放射線治療、化学療法など様々な治療を組み合わせて治療を行うことを集学的治療といいます。食道がんでは、放射線治療と化学療法、手術と化学療法を組み合わせた集学的治療が行われています。

  • ①手術と化学療法の組み合わせ
    ⑴術前補助化学療法
      Ⅱ期・Ⅲ期の胸部食道がんの場合は、手術前にシスプラチン+5-FU療法を行うことが一般的です。
    ⑵術後補助化学療法
      術前治療なく手術を行った後、リンパ節への転移が認められた場合、術後にシスプラチン+5-FU療法を行うことがあります。
  • ②化学放射線療法
    化学放射線療法は、Ⅳa期における標準治療です。Ⅳb期においても、症状緩和の目的で行われることがあります。それ以外の病期においても、患者さんの様態や希望によって、手術を行わない場合の完治を目的とした治療として行われます。
  • ③化学放射線療法後の救済治療
    化学放射線療法の後に、遺残(がんが残っていること)がみられたり、一度は消失したように見せかけて同じ場所に再発したりした場合に、手術や内視鏡治療を行うケースがあります。これを救済治療といい、治療後は、合併症の発生頻度や死亡率が高くなるとされています。

5)緩和医療

がんの患者さんやその家族がかかえる、身体的・心理的・社会的な問題を的確にとらえ、これを解決することを目指す医療で、がん治療の基本にあるものです。「がんが進行して手の施しようがなくなった状態で行われる医療」と見なされがちですが、緩和医療は、がんが早期で発見された際でも、苦痛の回避と軽減を図る点で極めて大切と言えます。
実際は、根治的治療が困難で、化学療法も追加できないような進行がんの方に対して主として緩和医療が用いられます。
緩和医療しか残されていないと宣告された方に対して、遺伝子治療が予後改善以上の治療効果を発揮できるように私たちは日々研鑽を積んでいます。

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