症例・治療事例CASE

再生医療

【再生医療】症例(6)50代男性 動脈硬化

2021.12.07

治療前

治療前

治療後

治療後
ご相談内容 10年ほど前から高血圧で1年前から治療薬を服用中。激しいいびきも指摘される。家族歴では、父親がペースメーカー埋め込み、脳梗塞の疾患あり。当院循環器内科での診察・検査にて「投薬内容は現状ほぼ最大容量。左室壁軽度肥厚、左室軽度拡大あり。今後も厳格な血圧コントロール要。別途、睡眠時無呼吸の併存の可能性あり。」と診断され、動脈硬化(心血管系障害)に対する再生医療を希望される。

治療方針 8/27 再生医療のカウンセリング。動脈硬化症(または、認知機能障害)を対象とした再生医療が可能。治療の流れの説明、同意書等取得。

11/12 再来院。以下の検査結果から、動脈硬化と診断され再生医療の適応となる。

*IMT(頸動脈の内膜中膜の厚さ):1.1mm以上でプラーク(病的な状態)と診断

*CAVI:数値が大きいほど動脈硬化の程度大

*ABI:1以下の場合は血行障害あり



【IMT/CAVI/ABI】





















11月(脂肪採取時)検査
IMT(頸動脈内膜中膜肥厚度) Max1.2 Mean0.9
Max1.4 Mean1.1
CAVI(動脈の硬さの指標) 5.6 5.6
ABI(下肢動脈の狭窄・閉塞の評価指標) 1.11 1.14


治療経過 ① 2019/12/6 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)初回投与
総投与数 / 1億7000万個
投与法:経静脈的投与(点滴)

② 2019/12/27 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)2回目投与

総投与数 / 9100万個

投与法:経静脈的投与(点滴)

血圧が低下傾向。治療継続を希望。



③ 2020/1/30 経過観察および検査

検査結果からも、動脈硬化の改善傾向あり。自覚症状としては、「調子が良く、血圧も改善傾向あり。」と


【IMT/CAVI/ABI】





















遺伝子治療2回投与後検査
IMT(頸動脈内膜中膜肥厚度) Max1.1(-0.1) Mean0.9
Max1.1(-0.3) Mean1.1
CAVI(動脈の硬さの指標) 6.7(+1.1) 6.7(+1.1)
ABI(下肢動脈の狭窄・閉塞の評価指標) 1.15(+0.04) 1.16(+0.02)






④ 2020/3/10 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)3回目投与

総投与数 / 1億600万個

投与法:経静脈的投与(点滴)

幹細胞療法施行後、血圧の状態が非常に良い。収縮期圧が120~130前後、拡張期圧が70~80と今までにない血圧。家内も是非再生医療を継続すべきだと提案しており、自分としても継続したい。



⑤ 2020/6/16 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)4回目投与

総投与数 / 1億5700万個

投与法:経静脈的投与(点滴)

家族が治療の継続を勧めるが、自分としても再生医療を継続したい。



2020/8/24 経過観察 血圧は安定している。次の再生医療5回目ではトレーニングで痛めた左肘の局所注射も希望される。



⑥ 2020/10/20 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)5回目投与

総投与数 / 1億3400万個

投与法:経静脈的投与(点滴)、および左肘局所注射

最近体重が増えたからか、拡張期血圧が高めとのこと。



治療状況 2か月間 計2回の投与で、動脈硬化の指標(IMT、CAVI、ABI)が改善傾向。ご本人の体感や血圧数値も良好に推移しているため、奥様からも再生医療の継続をすべきと提案もあり、ご自身も治療の継続を希望。 奥様も再生医療を開始。
治療期間 2か月間で2回投与。その後、現在5回目まで継続中。
費用 治療総額:2回投与で150万円(税別)3回目投与は1回50万円(税別)
治療のリスク ・採血時:穿刺部疼痛、皮下出血、神経障害

・脂肪採取時:疼痛、感染、皮下出血、硬結、色素沈着

・培養時:培養遅延、汚染

・投与時:注射部痛、灼熱感、発熱、悪心、呼吸症状(血栓症)

・治療後:症状回復遅延、治療効果不足

※但し、適切に治療を遂行すれば重篤な有害事象が生じるリスクは極めて低いと言えます。

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