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適応疾患と治療詳細

再生医療の適応疾患と治療詳細

幹細胞の治療効果

間葉系幹細胞には、パラクライン効果と呼ばれる細胞の分泌物が直接拡散などにより近隣の細胞に作用する性質があり、免疫系の制御、血管新生、抗炎症作用、抗酸化作用、抗アポトーシス作用、組織修復作用など様々な再生修復作用が期待されます。
また、幹細胞は障害部位や病巣を探し当てて自発的にその部位に集積するホーミングとよばれる能力も持っています。そのため、以下の治療効果が期待されます。


慢性疼痛:炎症などの疼痛の原因となる病巣が全身のどの部位に存在していても治療効果が得られて疼痛緩和につながる可能性があります。

動脈硬化:炎症、酸化障害などの動脈硬化症の原因となる病巣が全身のどの部位の血管に存在していても治療効果が期待されます。

認知機能障害:幹細胞は、脳の防護壁とされる血液脳関門を通過することもでき、脳内の広範囲な炎症が抑えられ、著しく減少した神経組織の修復や再生を誘発する可能性があります。それにより症状の改善が期待されます。


また脂肪幹細胞による治療は、従来の治療法と併用することができます。。

費用:150万円~(税抜)

海外在住の外国籍の方の治療費用は異なります。当局にご確認ください。



慢性疼痛

 慢性疼痛は国際疼痛学会(IASP)で「治療に要すると期待される時間の枠を超えて持続する痛み、あるいは進行性の非がん性疼痛に基づく痛み」と定義されています。本邦での正確な定義はありませんが、発症からおおむね3か月を超えて症状が持続する病態を一般的に指します。痛みの要因別分類では侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心理社会的疼痛などがありますが、慢性化すると痛みの要因はどれか一つに起因することは少なく、種々の要因が複雑に絡んだ混合性疼痛になっていることが多いようです。心理社会的要因が強くなればなるほど治療に難渋すると言われています。そして慢性疼痛患者では抑うつ症状がみられることが多く、疼痛が長引くと、心理社会的要因との循環的相互作用により難治化、重症化することがわかっています。
 疼痛の長期化により、仕事や学業への悪影響が見られ、高率で失職や退学、休職や休学、もしくは転職を認めることが報告されています。また、失職などにより社会活動性が低下し、家庭内での存在感の低下や経済的ストレスが自己価値観の低下につながることがあります。健康に関連する生活の質(QOL)が著しく低下することが問題視されています。

患者さんの生活の質(QOL)の向上が治療目標になります。


こんな方におすすめです

体の内側・外側に関わらず、慢性的に以下のような痛みの症状がある方

  • 古傷が痛む方
  • 頭痛や顔面痛がある方
  • 骨や筋肉が痛む方
  • がんの治療中で痛みがある方
  • 神経障害での痛みがある方
  • 内臓や血管が原因の痛みがある方



X線,CT,MRI,超音波検査などで関節の変形があり、以下の症状がある方

  • 関節を使うと痛みが出る
  • 体を一定時間動かさずに休めていると関節が固くなる
  • 湿っぽい天気の日に痛みが強くなる
  • 痛みが持続している、あるいは再発する
  • 運動中や運動後に関節が痛む
  • 思いどおりに動かせなくなった
  • 薬や杖を使用するだけでは痛みを十分に和らげることができない
  • 痛みのためによく眠れない
  • 関節の動きが悪くなっている、あるいは曲げられる角度が小さくなったように感じる
  • 関節が固くなっている、あるいは腫れている
  • 歩いたり階段を上ったりするのが困難になった
  • 子に座る、椅子から立つ、浴槽に入る、浴槽から出るなどの動作が困難になった
  • 朝に関節がこわばり、その内に治まる
  • 関節がきしむような感じがする
  • 過去に膝の前十字靱帯に外傷を負ったことがある



以下の疾患をお持ちで、既存治療(保存的治療、手術的治療)だけでは症状の改善が不十分な方にもおすすめしています。

  • 変形性膝関節症
  • 腰椎症
  • 頚椎症
  • 慢性疼痛症




動脈硬化症

 国内の死因別死亡率の年次推移を見ると、悪性新生物(がん)が最も多いですが、動脈硬化症を背景にした心臓血管疾患と脳血管疾患を合わせると悪性新生物とほぼ同等になります。
 動脈硬化症は、高血圧や糖尿病などにより動脈の内側の膜(内膜)にある内皮細胞に傷がつくことが発症契機になります。内皮細胞に傷がつくと、血液中の酸化した悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が内膜に入り込み、酸化を受けて酸化LDLコレステロールに変化します。それを処理するために白血球の一種である単球も内膜へと入り込み、マクロファージに変わります。マクロファージは酸化LDLコレステロールを取り込んで、やがて死んでいきます。この結果、内膜に、LDLコレステロールに含まれていた脂肪分が、お粥のような柔らかい沈着物となってたまっていき、内膜はどんどん厚くなります。このようにしてできた血管のコブをプラーク(粥腫)と言い、プラークができた状態を粥状(アテローム)動脈硬化と言います。プラークができると、血流が悪くなり、血管が少し収縮しただけで血流がとだえて、その血管により酸素や栄養が送られている心臓や脳に症状が起こります。また、炎症などがきっかけでプラークが破れると、そこに血のかたまり(血栓)ができて血流が完全に途絶え、心筋梗塞や脳梗塞が起こります。
 このように動脈硬化症が原因となる心筋梗塞や脳卒中が、がんと最も異なる点は突然死を来し得ることです。がんの中でも急激に進行するケースもありますが、突然命を落とすという事態はまず発生しません。一方、心筋梗塞や脳卒中は、つい先ほどまでいつもと変わりなく日常生活をしていた方が突然発症して急死すると言うことが度々見受けられます。また、急死と言う最悪の事態は免れても、発症してから治療まである一定の時間(3-6時間)を越してしまうと

①重症化が余儀なくされて生活の質を著しく下げるような大きな後遺症が残る
②結局は命を落とす

など取り返しのつかないことになることが多く、極めて厄介な疾患群です。このような危機的な状況にならないようにするために最も重要なのは、動脈硬化症を進展させないことです。それにより心筋梗塞や脳卒中の発症、再発を防ぐことが可能になります。

動脈硬化症の進展を抑えて致死的な疾患の発症を予防することが治療の目標になります。


こんな方におすすめです

下記選択基準のいずれかを満たし、動脈硬化性病変を有すると判断される方

  • CAVI値(心臓足首血管指数)≧8.0
  • ABI値(足関節上腕血圧比)≦0.9
  • 頸動脈エコー検査で頸動脈(総頚動脈、内頚動脈)にプラーク(IMT≧1.1)を有する



以下の項目に該当する方にもおすすめです

  • 心筋梗塞、狭心症の既往がある
  • 冠動脈CT検査で冠動脈壁不整、石灰化、狭窄、閉塞所見を有す
  • 脳梗塞の既往がある
  • 頭部MRI、MRA検査で脳梗塞巣が指摘される
  • 二親等内の血縁者に動脈硬化性疾患を有する方が2名以上いる
  • 遺伝子検査で動脈硬化の素因が高いと判断された

以下の疾患をお持ちで、既存治療(保存的治療、手術的治療)だけでは症状の改善が不十分な方にもおすすめしています。

  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 閉塞性動脈硬化症
  • バージャー病




認知機能障害

 認知機能障害は「記憶、遂行、注意、言語、視空間認知などの認知機能領域における障害」であり、認知症とは「認知機能障害が進行し、一旦正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで日常生活や社会生活を営めない状態」を言います。認知症の初期段階は軽度認知機能障害と呼ばれ、軽度認知機能障害の状態から徐々に認知症が完成されることがわかっています。認知症は、記憶能力や学習能力が低下し、老人斑や神経原線維変化および広範囲の炎症を認めることが多く、根本的な治療方法が確立されていない難治性疾患の一つです。高齢者人口の急増と共に認知症患者数は増加しており、2020年には325万人に達するとみなされています。
 現在、認知症に対する他の治療法として、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミン、メマンチン併用ドネペジルなどを用いた薬物療法が挙げられます。しかしながら、これらの薬物の服用による認知症の進行を抑制する効果は認められているものの、根本的に症状を改善することはできません。臨床的に有効な治療薬としての改善効果は得られていないのが現状です。また、軽度認知機能障害の状態において症状の進行を抑えることができれば、認知症の発症を遅らせるか予防することに繋がると言えます。

患者さんの生活の質(QOL)の向上が治療目標になります。


こんな方におすすめです

  • 知っている物や、身近な人物の名前が思い出せない
  • 「あれ」や「それ」などの代名詞を使って会話をすることが増える
  • 妻、夫、息子、娘、孫などの身近な人物の名前が思い出せなくなる
  • 物を置き忘れたり、しまい忘れたりすることが多くなる
  • 買い物から帰ってきて、置いた荷物をそのまま放っておいてしまう
  • 水道やガス栓を閉め忘れる
  • 財布や鍵を、どこに置いたか思い出せない
  • 同じ話を何度も繰り返す
  • 同じ話を何度も繰り返したり、同じ質問を何度もしたりする
  • 同じ相手に、同じ用件で何度も連絡する
  • 何をするのも億劫な気分になり、身嗜み(みだしなみ)にも構わなくなる
  • いままで好きだった物に対する興味や関心がなくなる
  • やる気がなくなり、趣味で通っていた習い事などにも行く気がしなくなる
  • ぼんやりとしていることが多くなる。身嗜みを整えることをしなくなる
  • 会話についていけなくなる
  • 相手の表情や感情を読み取ることができなくなる
  • 相手が何を話しているのか、会話の内容がわからなくなる
  • 複数人で会話をしているときに、話の意味がわからなくなる
  • 予定を忘れる
  • 手帳を見ないと予定がわからなくなる
  • 約束の時間に遅れたり、日にちを間違えたりする
  • 予定を忘れたことに気づかない
  • 最近の出来事が思い出せない
  • 数日前に家族で出かけたことを忘れる
  • 数時間前に食事をしたことを忘れる
  • かかってきた電話に応対して切った直後に、電話がかかってきたことを忘れる
  • 道に迷う
  • いつも通っているはずの道なのに、自分のいる場所がわからなくなる
  • よく知っている道のはずなのに、見知らぬ場所に思えて道順がわからなくなる
  • 歩いている途中で、どこに向かっていたのかを思い出せなくなる

以下の疾患をお持ちで、既存治療(保存的治療、手術的治療)だけでは症状の改善が不十分な方にもおすすめしています。

  • 軽度認知機能障害
  • アルツハイマー病
  • レビー小体型認知症
  • 血管性認知症


治療をお受けいただけない方

患者様の安全確保のため、当院では再生医療を実施するにあたり以下の基準を設けています。該当する方は治療を受けることができません。
ご了承下さい。


  • 18歳未満の患者様
  • 脂肪採取に十分耐えられる健康状態にない患者様
  • 正常な同意能力を有さない、または代諾者から同意が得られない患者様
  • 本治療に関する同意説明文書を受理し十分な説明を受け、自由意思による同意を文書で示していない(代諾者が文書にて同意していない)患者様
  • 問診、検査等などから担当医師により治療適応が無いと判断された患者様
  • 妊娠中の女性、もしくは婦人科系の疾患を治療中、適切な避妊法に同意いただけない女性の患者様
  • 重度の糖尿病(HbA1c 7.0%以上)、重度の心不全、腎不全(クレアチニンクリアランス30ml/min未満)など、重篤な臓器障害をお持ちの患者様
  • 増殖性糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性症の診断を受けた患者様
  • コントロールが不良な高血圧もしくは不整脈を認める患者様
  • せん妄の臨床症状を示す患者様
  • 12週間以内において、B型肝炎、C型肝炎、エイズ、梅毒、ヒトT細胞白血病ウイルス検査の結果が陽性の患者様
  • ペニシリンの過剰反応がある患者様
  • パルスオキシメーターを用いた呼吸機能検査において、PaO2が93%以下の患者様
  • (※認知機能障害治療のみ) 脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血などの脳血管障害にて現在加療中、または過去3か月以内に入院加療を受けた患者様
  • (※認知機能障害治療のみ) 脳腫瘍にて現在加療中、又は未治療のうつ病、又は治療によっても改善していないうつ病に罹患している患者様




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