内視鏡検査同意書

上部消化管内視鏡検査について

1. 胃の内視鏡生検
   胃の粘膜における組織検査の変化を診る為に、（簡単に言えばガンかどうかを見分けるために）患者から生体の一部を採取（潰瘍やポリープ、粘膜のあれた部分より）してその組織を顕微鏡や化学的検査などで調べて、病気の診断や経過予後の判定の助けにする検査です。
2. ピロリ菌検査
   ピロリ菌は胃の中で生息する細菌です。一般に強酸である胃酸が分泌されている胃の中ではほとんどの菌は生息できません。しかしピロリ菌はアルカリ性のアンモニアを作り胃酸を中和することにより、胃粘膜内で生息することが可能です。そしてこのとき産生されるアンモニアが胃粘膜を傷つけ、ピロリ菌に感染したすべての人に慢性活動性胃炎を起こすことが証明されており、ピロリ菌を除菌することにより胃炎が治ることも分かっています。
3. 胃内視鏡検査の偶発症
   消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告によりますと、上部消化管内視鏡検査（経口）に伴う偶発症（裏面参照）は、0.005％の割合で起きており、死亡例が0.00013％の割合で発生しています。
   また、咽頭麻酔・鎮静剤・鎮痛剤等前処置による偶発症（裏面参照）は0.0028％、死亡例は0.00005％の割合で発生しています。 当院では、上記偶発症が起きないように細心の注意を払いできるだけ安全に検査を受けていただけるようにしておりますが、検査の性格上100％安全とは言えません。もし万一偶発症が起きましたら、責任を持って総合病院等紹介し、できるだけ迅速に対応させていただきます。
4. 検査前の血清学的感染症検査の必要性とその実施
   検査・治療に伴う感染の危険性を評価するため、下記項目の血液検査を予め実施いたします。
   Ｂ型肝炎、Ｃ型肝炎、梅毒、ＨＩＶ
5. 医学研究に検査所見を使用することの了承
   検査時に実施される採血及び検体所見を個人情報に抵触しないことを前提に、医学研究、及び医学の発展のために利用させていただくことがあります。

前処置に関連する偶発症の内容

上部消化管内視鏡検査(経口)における偶発症

【出典】一般社団法人日本消化器内視鏡学会
「消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告　2008～2012までの5年間」より

超音波内視鏡検査について

1. 超音波内胃鏡検査について
   超音波内視鏡検査は、超音波装置のついた内視鏡を口から入れて、食道・胃・十二指腸や周囲の臓器や胆管、膵臓、肝臓などを観察する検査です。超音波を用いることにより、消化管壁の内部から外部の観察が可能になります。病変のより細かい構造や、他の画像検査では見つけられない病変を観察するのに必要な検査です。
2. 胃内視鏡検査・超音波内視鏡の偶発症
   消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告によりますと、上部消化管内視鏡検査（経口）に伴う偶発症（裏面参照）は、0.005％の割合で起きており、死亡例が0.00013％の割合で発生しています。
   また、咽頭麻酔・鎮静剤・鎮痛剤等前処置による偶発症（裏面参照）は0.0028％、死亡例は0.00005％の割合で発生しています。超音波内視鏡に伴う重篤な合併症の頻度は食道・胃・十二指腸で0.024%です。
   当院では、上記偶発症が起きないように細心の注意を払いできるだけ安全に検査を受けていただけるようにしておりますが、検査の性格上100％安全とは言えません。もし万一偶発症が起きましたら、責任を持って総合病院等紹介し、できるだけ迅速に対応させていただきます。
3. 検査前の血清学的感染症検査の必要性とその実施
   検査・治療に伴う感染の危険性を評価するため、下記項目の血液検査を予め実施いたします。
   Ｂ型肝炎、Ｃ型肝炎、梅毒、ＨＩＶ
4. 医学研究に検査所見を使用することの了承
   検査時に実施される採血及び検体所見を個人情報に抵触しないことを前提に、医学研究、及び医学の発展のために利用させていただくことがあります。

前処置に関連する偶発症の内容

上部消化管内視鏡検査(経口)における偶発症

【出典】一般社団法人日本消化器内視鏡学会
「消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告　2008～2012までの5年間」より

下部消化管内視鏡検査について

1. 大腸ポリープまたは早期大腸癌の内視鏡治療
   良性のポリープや、早期癌の中でも粘膜だけにとどまっているもの、粘膜下層へわずかに広がっているものが、内視鏡治療の適応となります。方法はホットバイオプシー、ポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術（ＥＭＲ）に分けられ、病変の大きさや形によって方法を選択します。ホットバイオプシーは、小さなポリープに対して、鉗子でつかみながら高周波電流を用いて病変の根元を焼き切ります。ポリペクトミーは、茎のあるポリープに対して、スネアと呼ばれるリング状の鉗子を茎の部分で締め、高周波電流を用いて切断します。ＥＭＲは病変の根元に生理食塩水などを局注して病変を浮き上がらせてから、スネアでしめつけ、通電して切除します。
2. 大腸内視鏡検査の偶発症
   消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告によると、下部内視鏡検査に伴う偶発症(裏面参照)は0.011％の割合で起きており、死亡例が0.00004％の割合で発生しています。 また、鎮静・鎮痛薬等前処置による偶発症(裏面参照)は0.0028％、死亡例は0.0000５％の割合で発生しています。また腫瘍治療における偶発症はポリペクトミーで0.39％、EMRでは0.564％の報告があります。
   当院では、上記偶発症が起きないように細心の注意を払いできるだけ安全に検査を受けていただけるようにしておりますが、統計上、医療行為は100％安全とは言えません。万一偶発症が起きましたら、責任を持ち迅速に対応させていただきます。
3. 検査前の血清学的感染症検査の必要性とその実施
   検査・治療に伴う感染の危険性を評価するため、下記項目の血液検査を予め実施いたします。
   Ｂ型肝炎、Ｃ型肝炎、梅毒、ＨＩＶ
4. 医学研究に検査所見を使用することの了承
   検査時に実施される採血及び検体所見を個人情報に抵触しないことを前提に、医学研究、及び医学の発展のために利用させていただくことがあります。

内視鏡検査前処置に関連する偶発症の内容

大腸内視鏡による偶発症

大腸ポリペクトミーに関する偶発症

EMR(大腸)での偶発症

【出典】一般社団法人日本消化器内視鏡学会
「消化器内視鏡関連の偶発症に関する第6回全国調査報告　2008～2012までの5年間」より