症例・治療事例CASE

再生医療

【再生医療】60代男性 認知機能障害(レビー小体型認知症疑い)に対する再生医療症例 2279

2021.10.08

治療前

治療前

治療後

治療後
ご相談内容 物忘れ、睡眠障害で大学病院を受診したところ、レビー小体型の認知症疑いと診断され、認知症薬の処方を受け症状はどうにか抑えているものの、徐々に認知機能が悪化しているので症状を改善したいと、再生医療を希望されました。
診断結果 MMSEという認知機能試験を行ったところ、25/30ポイントで認知機能の低下症状が明らかなレベルでした。テストの中には暗算で100から7づつ引いていくものがありますが、計算が正しくできずに100の次が86と誤ってしまい、その次は「私何をするんでしたっけ?」というような状況でした。他院に通院治療されていましたが、症状の改善が見られないこともあり、再生医療で補完することになりました。
治療内容 ① 4月 脂肪採取脂肪組織採取/血清用採血
即日、院内細胞培養室にて幹細胞培養。順調に育成し、約1カ月後に第1回目の投与となりました。
MMSEテストスコア 25/30点 MCI(軽度認知障害)の疑い
主訴 ①午後特に眠くなる
   ②言葉が出しにくいことがある
   ③会計処理・税制の問題に関して判断や思考力が低下している

② 5月上旬 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)投与初回
総投与数 /1億1800万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)
翌日のお電話での経過確認は、投与後いつもと変りなく過ごされているとのことでした。約1週間後の経過観察では、悪夢を見なくなった。若干明るくなったとのこと。

③ 5月下旬 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)2回目投与
  総投与数 / 6960万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)
「最初の数日は明るくなったと言われたが、その後はあまり著変を感じない。3回目以降の治療も希望している。」 MMSEテストスコア 27/30点
100からの引き算は完璧に正解し、これにはご本人も我々も驚きました。

④ 6月下旬 経過観察
MMSEテストスコア 29/30点
認知機能の改善傾向あり。改めて、3回目以降の治療も希望されました。

⑤ 7月 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)3回目投与
  総投与数 / 6300万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)
「悪夢はなくなった。午後は眠くなる。物忘れはまだある。」
次回は1か月後に経過観察、今後の治療プランを考えることになりました。

⑥ 8月 経過観察
 「悪夢はほぼ完全に消失した。どこまでが病気でどこまでが年齢的な変化(老化)か、という感じになっている。1か月ほどまで兄と2時間ほど話をしたが特に異常はないと言われた。現在事業も継続しているが、体力の低下、言葉が出にくいなーと感じる時はある。思えば1年前に幻視現象があったがそれがほぼ改善した。」問診上は自然な会話で、表情も豊かな印象でした。
「他院のセカンドオピニオンも受けているが、あまり再生医療には肯定的ではない。治療費負担が小さくないので慎重に治療を進めていきたい。」ということでしたので、参考資料として、認知症に関する論文資料をお渡ししました。

⑦ 8月下旬
通院されている他院でのMRI検査は来年にしましょうと言われたため、改めて当院で予約した脳MRI・MRA(VSRAD)検査を実施の上、再度カウンセリングを行いました。
脳MRI・MRA(VSRAD)結果では、激しい委縮はありませんでしたが、5年前の頭部CT検査に比較して海馬、海馬傍回、島回、頭頂皮質の萎縮がありました。10月にはご家族で海外に渡航する予定があるので、9月中に4回目の投与をご希望されました。

⑧ 9月下旬 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)4回目投与
総投与数 / 5800万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)
「体調、自覚症状の変化はあまりない。今後続けた方が良いか相談したい。午後の眠気、物忘れはある。2か月ほど前からジムに通い始めた。」

⑨ 12月 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)5回目投与
総投与数 / 1億4000万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)
「運動すると症状が良くなる。発語がうまくできないことがある。睡眠、悪夢などの問題はない。左手の震えが気になることがある。」

⑩ 5月  ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)6回目投与
総投与数 / 1億400万個
投与方法:経静脈的投与(点滴)

⑪ 6月 経過観察
「他院治療中の認知症薬を継続して服用中。この2週間ほど体のふらつきを覚える。また他院の睡眠外来の薬も1週間前から増量した。」
「首の痛みは消失しているが、再生医療の効果かと思う。毎回、再生医療の治療の後は、視野が開ける感じがする。」という感想を頂きました。
時々話は飛びますが、会話は問題なく可能でした。脳MRI・MRA(VSRAD)を予約。次回の再生医療治療は髄腔内投与をお勧めしました。

⑫ 7月 経過観察
脳MRI・MRA(VSRAD)結果では、委縮の程度は著変ありませんでしたが、認知症の症状は徐々に悪化傾向にあるようでした。やはり、次回の再生医療は髄腔内投与をお勧めしています。
術後の経過や現在の様子 幹細胞投与1カ月後に、MMSE試験のポイントも大幅に改善し、悪夢を見る症状も無くなりましたが、様々な認知機能の低下に関してはまだ満足いく回復が十分いられていないので、今でも定期的に治療を続けられている状況です。
治療期間 継続中
費用 当初1月間で2回の投与 その後、現在6回継続投与しています。
治療総額:2回投与で150万円(税別)3回目以降投与は1回50万円(税別)
治療のリスク ・採血時:穿刺部疼痛、皮下出血、神経障害

・脂肪採取時:疼痛、感染、皮下出血、硬結、色素沈着

・培養時:培養遅延、汚染

・投与時:注射部痛、灼熱感、発熱、悪心、呼吸症状(血栓症)

・治療後:症状回復遅延、治療効果不足

※但し、適切な治療を遂行すれば重篤な有害事象が生じるリスクは一般的な医療行為に比較して極めて低いと言えます。

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