症例・治療事例CASE

がん遺伝子治療スキルス胃がん

【がん遺伝子治療】症例(12)40代女性 スキルス胃がん 腹膜播種

2022.12.15

ご相談内容 スキルス胃がん・腹膜播種・大動脈周囲リンパ節転移疑いを指摘された。
緩和的化学治療の提案を受けたが、複数の幼少時がおり、子供の成長を見届けたいし、今の生活を保ちながら治療を行いたいので、
『副作用が少なく生活の質を保つ』遺伝子治療を希望している。
また標準治療については当院と連携のとれる医療機関で受けたい。
治療方針 胃がん局所にはエコーガイドで直接穿刺による投与、腹膜播種巣に対しては腹腔内投与で遺伝子治療を実施する。
治療経過 2022年9月
他院のPET/CTにてスキルス胃がん・腹膜播種・大動脈周囲リンパ節転移疑いを指摘された。
緩和的化学療法を提示されたが、今の生活の質を保ちながら最善の治療をしたい思いで遺伝子治療を希望。
カウンセリング後、当院と連携可能な病院を紹介し、9月末より化学療法、先んじて遺伝子治療を開始する。
遺伝子治療は初回10U、以降1~3週間間隔で10U、1~2か月で100U以上の送達を目指す。

2022年9月
遺伝子製剤 10Uを2回投与。遺伝子治療の副作用はない。
その後、標準化学療法を実施、吐き気、手指のしびれが1週間ほど持続した。
経過観察の内視鏡で病巣が劇的に縮小傾向あり。
標準治療の担当医も1回の化学療法(遺伝子治療2回先行している)で
腫瘍がこのように縮小したのは初めてだとのコメントあり。

2022年10月 遺伝子製剤 10Uを2回投与。
10月末に化学療法2クール目終了時には、だるさ、手足やのどのしびれ、吐き気などがあり
「治療前に戻ってしまったようで不安」とのことだったが、
抗がん剤の副作用であり、治療経過は良好であることを説明。

2022年11月
遺伝子製剤 10Uを4回投与。
体調は良好。
「遺伝子治療の後は体調が良い。元気すぎて大丈夫かなと思うくらいです。」と発言あり。
化学療法の副作用も少なくなり、食事量も増えた模様。
11月下旬から3クール目を予定。終了後にEGD(上部消化器官内視鏡検査)で評価予定。

2022年12月初旬
遺伝子製剤 10U/回 投与を継続。
遺伝子治療製剤を計100~200Uの投与を目標に現在のペースで治療を継続。
症状が改善安定したら治療頻度を少なくする(1~3か月に1回)予定。
治療状況 当院と連携した大学病院での化学療法と遺伝子治療を実施。初期治療の段階ではるが経過は極めて良好。化学療法3クール目終了後にEGDで病変の評価を行う予定。遺伝子治療を継続中。
治療期間 2022年10月~2022年12月(継続中)
費用 治療総額:計9回の治療で治療費 計 4,158,000円。(税込)
治療のリスク 大規模な二重盲検試験が実施されておらず未承認治療です。
注射部の内出血、軽度疼痛、一過性の発熱(37-38℃)など、軽微な副作用がある場合があります。

同じ治療科目の他の症例を見る