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がん遺伝子治療

【動画解説】「がん遺伝子治療(RNA干渉)」 



【動画情報】

テーマ:【動画解説】がん遺伝子治療(RNA干渉)実際の症例
時間:31分01秒
公開日:2021年3月10日
講演者:北青山D.CLINIC  院長 阿保義久(医師)


 


【全文】

はじめに がん遺伝子治療改善例


みなさんこんにちは。北青山D.CLINICの阿保義久です。今回は、当院でご案内している遺伝子治療、RNA干渉治療に関しての治療経過例、症状改善例に関してご案内したいと思います。
遺伝子治療の改善例でここ最近の症例を確認してみたところ、病例としては胃、大腸、肺、乳腺、胸腺、悪性組織球症というまれなものも含めてなんですけれども、皆さんやはりステージ4、進行が進んだもの、あとはご高齢の方とか、切除がなかなかできなかったものですとか、難治性のもの、そういうものが治療対象になっておりました。

がん遺伝子治療を希望される患者さんの声


こういう遺伝子治療を希望される患者さんの声というのを改めてご紹介させていただくと、まず、今いろいろと進歩している標準治療、分子標的薬とか新しい治療がどんどん進化しているんですけれども そういう治療方法で残念ながらコントロールできる見込みがないとBSCという診断をされてしまった方が、まだ社会生活普通に営めているし、何らかの治療を今後も継続していきたいとそういうご希望がある場合。あとは今行っている標準治療や他の免疫治療も含めてですけれども、副作用が強かったり、あとは治療効果が十分期待できないので、それらの治療を継続できないという方がその代わりに何か有効なものを享受できないかとご希望される場合。あと例えば手術で切除ができそうなんだけども、もしくは手術をトライしたんだけれども、大きい切除手術の負担では、逆に健康を害してしまうということで手術を回避もしくは手術ができなかった、そういう方々なんですね。いずれも末期の方でしたりですとか、あとはご高齢で体力の奪われた方ですとかそういう方々が多く遺伝子を希望されるという傾向があります。


遺伝子治療の効果を評価するポイント


遺伝子治療というのはまだ未承認治療です。広く普及しているものでもありませんし、確立された治療ではなく、複数の医療機関が今取り組み出してはおりますが、各医療機関で一定の標準的な治療を行われているわけでは残念ながらありません。
しかも治療を希望される方々は、かなり進行した方ですとか、現状の治療でコントロールできないような方が多いわけですから、治療効果を判定していく上でも、工夫なり、慎重さが求められます。我々としては、この遺伝子治療をある程度効果があったと評価するポイントとしては、まず、もう今遺伝子治療しか行っていない、それ以外の治療を行っていないんだけれども病状の改善が顕著であったという、そういうことがまず一つです。もう一つは他の治療で病状は進行していてその治療また継続しているんだけれども、それに対して遺伝子治療を追加したところ、症状が劇的に改善してきたと、遺伝子治療を付加したことで病状の顕著な改善が得られたと、そういうケースで遺伝子治療の効果があったと、当たり前のことですが、そういうふうに評価しております。そういうケースをちょっとご紹介していきたいと思っています。


スキルス胃がんに対する効果確認症例


これは文字面だけなんですが、スキルス胃がんの方です。スキルス胃がんというのはご存じの方が多いと思うんですけれども、非常に難治性の胃がんで発見された時にはもうすでに病状がかなり胃に進行していて、他の臓器としての腹膜、おなかの中に広くがんが広がっていたりとか、あとはリンパ節大動脈の周囲といわれる、遠隔ですね、胃からかなり離れた所の全身にがん細胞が循環していることを示唆するような転移巣を認められる。そういうことがもう早期から起こりうる非常に厄介ながんです。卵巣にも飛び火することもしばしば女性の場合には見られます。
71歳のスキルス胃がんの女性の方が、2019年1月に食欲不振を主訴に健診を受けたところをそのがんが発見されまして、切除ができるレベルではなかったということで症状緩和、延命目的のために化学療法開始されました。この方のご家族の中に医療に非常に詳しい方、医療関係者がいらっしゃって、抗がん剤治療治療をやっただけでは完全なコントロールが厳しいし、将来の病状進展というのはある程度見込まれたということから、並行してこの遺伝子治療をなんとか行ってくれないかというご依頼がありまして、我々としてもそのご本人ご家族の気持ちを尊重して、負担のない形で治療を付加していくということを了承させていただきました。1年4ヶ月に渡っていわゆる化学療法と並行して遺伝子治療を提供させて頂いたんですけれども、胃の病変も縮小していきましたし、腹腔内に播種層として撒かれていた病巣も縮小傾向が維持されていました。非常に良好な経過で、化学療法が主として効いたかもしれない。遺伝子はただ単に補助的な役割しか果たせなかったかもしれないんですけれども、でも結果として、遠方から我々のところに通院が可能であったということから、生活の特に制限なく送られていたわけで、非常に我としては安心して経過を見ておりました。
ところが2020年4月のCTで今度は大動脈のリンパ節、胃とか腹膜腹腔内の腹膜播種層は縮小傾向があったんですけれども、新たに大動脈周辺にリンパ節が大きく見られたために、これは化学療法はもう効いていない可能性があるということで、化学療法は違うタイプのものに変えて、併せて遺伝子治療のやり方も、ただ単にそれまでは局所麻酔を使って静脈麻酔も駆使して負担がないように工夫をして、胃に直接注射を皮膚を介して打ったりですとか、腹腔内の注射を行っていたんですけれども、さらに加えて、リンパ節への注射も積極的に遺伝子治療製剤を入れました。そうしましたら、約半年経ったCTでは、局所いわゆる胃、リンパ節どちらも縮小傾向が顕著。腹膜播種層はもう画像上は確認できないという、これは非常に経過が良好で、我々も慎重にまだ見ていますが、スキルス胃がん、切除不能がんと診断されて、2年以上経過していて、病状がどんどん今縮小していっていると、奇跡的なことが起きるということはもちろんまだ安心できる状況ではないんですけれども、なんとかこの病状を乗り越えられるのではないかと。こういうスキルス胃がんの方でも早期に治療が介入できれば、何とか生活を普通に営める時期を少しでも長く保つ、場合によってはこの病変をうまく制御できる可能性も期待できるのではないかと、慎重に診ながら経過を追っているという症例です。


胃がん(高齢者)に対する効果確認症例


次は93歳の胃がんの方です。ご高齢の方です。胃がんと診断されたんですけれども、やはり年齢的なことを考えて手術をするのを拒否されていました。ところがこちらにいらっしゃる数ヶ月前に吐血をして、その後症状がどんどん進んでいきまして、胸焼けとか、胃のムカムカ感とか、ちょっとした痛みが顕著のために、体に負担がかからないという治療としてこの遺伝子治療というのを耳にしたんだけれども、それを何とか提供していくれないかということで、早速2020年8月から治療開始しました。ひと月に1回、これは内視鏡で直接その局所に遺伝子治療製剤を注射したんですけれども、これは内視鏡写真ですが、なかなか分かりにくいかもしれませんが、左の端の写真が治療前の、ちょっと赤みがかっているところが病変なんですね。それが1か月後、さらに2か月後と右に移っていくと、写真が変わっていくんですけれども、赤みがある病変部分がどんどん縮小してきているということがお分かりになるのではないでしょうか。非常に顕著な改善例なんですけれども、この肉眼的な所見に合わせて、胸焼けとか、もちろん吐血はなくなりましたが、ずっと不快に感じていた胃の症状が劇的に無くなりました。この方は病院嫌いの方で、絶対病院行かないということを日頃から語られていたようなんですが、ご家族がなんとか説得してこちらに連れてこられて、1回目の治療するときはなかなか治療に対して前向きではなかったんですけれども、症状が改善していくものですから、2回目3回目以降はご本人が希望して今も治療を継続されています。
今はもう半年ぐらいたちましたけれども、ほとんど自覚症状が無く、内視鏡も今は2か月に1回フォローアップさせていただいているんですが、病状はさらに縮小傾向を続けているという状況です。これがどういうふうに推移するかも見ていきたいと思っています。


胃がんステージ4(高齢者)に対する効果確認症例


次もご高齢の方、90歳の男性で胃がんの診断です。この方も最初、嘔吐とか、貧血があって胃がんと診断されて、切除ができるという判断で、手術を他院でされました。ところが切ってお腹の中をみたところ、その病巣が胃の裏側にある膵臓にがっちり癒着していたために、残念ながら切除はできない、根治的な手術ができないということで、食事がせめて取れる時間を少しでも長くするために、バイパス手術というのを施行して、すなわちがんは取らずにそのまま残して、バイパスだけ行って治療終了したというケースです。ご高齢であったことから、化学療法というのもあまり副作用がでるレベルではなくて、本当に優しい治療薬、治療量で投与したという方です。ご本人とご家族がそれに併せて、治療効果がなかなかそれでは十分じゃないだろうからということで、難しいかもしれないけど遺伝子治療で何とか少しでも良い方向に持っていけないかということを期待されて治療を希望されました。
この方も先ほどの方と同じように内視鏡で局所に直接注射をしていたんですけれども、ちょっとグロテスクな写真ですが、左上の2010年6月16日というのが初診時の写真です。見て大体分かると思うのですが、綺麗な印象じゃないと思うんですよね。大きく張り出した隆起したがんが赤く緊満して見えます。手術ができないケースだと。これに対して粘膜を介して注射で遺伝子治療製剤を打っていきました。1カ月後の7月20日。真ん中がちょっと白っぽく、白苔といってまだ潰瘍があるんですけれども、周りのは赤みがあって大きく盛り上がっていたところは若干縮小したと、その1ヶ月後下の段の左端なんですが、8月14日の写真はご覧になると顕著に病変が縮小しているっていうのが皆さん分かりだだけると思います。これはだいたい同じ縮図、サイズで見てますので、経時的に見ていくと病巣が明らかに縮小したということがお分かりになると思うんですけれども、同じように1か月に1回のペースで経過を見てきたのですが、9月10月と顕著に病巣が縮小しました。この方も今は治療間隔を少し開けて、当初は1~2週間に1回ぐらいのペースでやらせていただいたんですが、今はもう2ヵ月に1回というペースでフォローアップしているという状況です。ご本人は非常に元気で、特に症状も、もちろん痛みもなく、食事も普通に召し上がれて、非常に元気で治療に取り組まれています。こういうご高齢の方に対して顕著な結果が得られたということは、我々もホッとして、安心して経過を見ているところであります。


大腸がんステージ4に対する効果確認症例


次は40歳代の女性です。この方は大腸がんでステージ4、ステージ4というのは、今更ですが、例えばがんが発生した部位以外の遠いところ、他の臓器にがんが移行するとステージ4という扱いになります。ステージが1、2で小さい場合にはまだ、がんが完全にコントロールできるということを期待できるんですが、どのタイプのがんであってもステージ4になるとなかなかコントロールができないという認識になります。この方は残念ながらステージ4で、経過としては2020年の1月にS状結腸、大腸の一部ですが、そこのがんが見つかってそれを切除ができるということで切除しました。ところがその3ヶ月後に肝臓に転移が見つかりまして、その肝臓の転移巣も大腸がんの場合には切除ができる場合には切除するというそういう治療方法が取られます。それで、転移切除したんですが、今度はその半年後に10月に大動脈のリンパ節転移が見つかりまして、もうリンパ節でこういう形で見つかってくるとそもそも全身への転移というのが顕著なので、それを切除して取るっていうのが残念ながらできないので、全身診療として化学療法を開始したと。ところがなかなか化学療法の副作用も強くて、積極的に化学療法には取り組めずに、その程度とか頻度を下げざるを得なかった。これだとちょっと治療が進まないということで、12月から遺伝子治療を早速着手しました。
この方は比較的高ピッチ、1週間に1回のピッチをずっと維持して治療を行って、1月これは後半ですね、後半のCTではその懸念されていたリンパ節がグーッと縮小して、これはもう明らかに反応しているので、また完璧に消えては残念ながらいないんですけれども、引き続き経過を見ながら慎重に治療を継続していけば制御できる可能性があるということで、いま期待して取り組んでいるという状況です。


肺がんステージ4に対する効果確認症例


次は62歳の男性で肺がんのステージ4です。供覧をさせていただいているCT画像は、病変は1箇所のところだけ注目しているんですけれども、ステージ4というのは、もう他の臓器、この方の場合には右側の肺だけではなくて左側の肺にも転移巣がありまして、ちょっとその写真は今供覧できてないんですが、結局治療効果が得られたケースなんですんですけれど、どんどん病巣はその原発、左側の大きい肺の部分も縮小していきましたし、右側の転移巣も消えていきました。特に一番大きい首座となる原発の部分の変化を今回CT画像で示しているんですけれども、この方はたまたま我々のところのドックで進行肺がんが見つかってしまいました。関西の方だったので、地元の病院で分子標的薬いわゆる化学療法、標準治療を開始して、それに先行して遺伝子治療もやりたいということで、もう化学療法をやる前から併せて遺伝子治療製剤を投与しました。これは肺がん、腺がんと呼ばれるもので、なかなか治療に対して抵抗性があって、一旦化学療法が多少反応してもすぐまた再発するというような経過をたどることが多いタイプのものだというふうに説明を受けられたということなんですけれども、今現在もどんどん病巣は縮小しまして、結局2020年の3月から開始して、この写真があるのは半年後の9月の写真なんですけれども、あの病巣が非常に縮小しました。これはの分子標的薬も並行していますので、遺伝子治療だけの効果ではありませんが、ただこれだけ顕著に縮小してかつ安定しているということと、腫瘍マーカーもほぼ調べられる腫瘍がは全て正常化しておりますので、他の転移巣もかなり劇的に縮小していて、ご本人も化学療法に関してはできるだけ少量、できるだけ少なくやるという方針で取り組まれているので、その上でここまで顕著に病状の改善が得られているということは遺伝子治療の効果であったというふうに判断できるということでご紹介させていただいています。


乳がんに対する効果確認症例


次の46歳の女性、乳がんの方です。これはMRI写真なんですが、この方は非常に我々の印象に残っている方で2010年に治療を開始したので、今もう2021年ですから10年以上たってるわけですよね。現在、ついこの間もいらっしゃったんですけど、病状ほとんど制御されている状態が安定しています。この方も我々のところのドッグで乳がんが見つかって、その時は2センチ前後の乳がんで、切除すると根治できるということで、乳がん切除を専門としている医療機関に紹介させていただきました。ところはご本人とご主人がどうしても手術、化学療法を絶対受けたくないと。我々も説得してこれは根治的な治療だから、今の現代科学ではそれがベストであるということで再三再四説得して、その専門病院に何度がご紹介をまた繰り返したんです。それでも最終的に絶対に手術はしないと。非常にスタイルのいい、容姿端麗な方ではあったんですけれど絶対に体にメスは入れたくないということで、我々がもう本当に頼み倒されたというか、遺伝子治療は確立されていないし、早期がんに対し積極的にやる治療ではないと我々は評価していたわけですけれども、絶対文句を言わないから、自分たちが実験台になってもいいからやってくれということで、ちょっとでも増大傾向があったり症状が悪化するようだったら標準治療をしっかりやりましょうという約束のもとで開始しました。 そうしましたらありがたいことにどんどん病巣が縮小していきまして、直接局所への注射だけではなくて、カテーテル治療ですね、動脈を介してこの乳がんの病巣に対して栄養を送っている動脈のところにカテーテルの先を侵入させそこから遺伝子製剤を送るという、そういう我々の持っている治療技術を駆使して取り組んだんですが、結果どんどん病巣が縮小しまして、写真だとどんどん縮小したしたと言っても6年~7年ぐらい経ってるんですけれど、安定し縮小してきまして、今もMRIで見るとまだうっすらと写ってはいますが、ほぼほぼ病巣は完全に縮小しきった状態で安定しているという状況です。この方もまだ引き続き半年に1回フォローアップしているという状況です。


乳がんステージ4に対する効果確認症例


次の方は40歳の女性です。ここにちょっと完全奏効例と書かせていたただいているんですけれど、ちょっと大げさな表現かもしれませんけれど、ステージ4で他院で乳がんの手術して、その時にもう進行しているという判断で化学療法も併用したんですけれども、1年半経ったらこの肺がん、肺に転移が見つかりまして、これは他院での話ですが、これではもうコントロールできないということで、乳がんを取ったのに時期をずらして遠隔転移で肺がんが見つかったということで、これは標準治療にさらに付加しようということでホルモン治療も加えて、更にご本人がこの遺伝子治療という情報を入手したということから、遺伝子治療も希望されて行ったというケースです。
それによって肺の転移巣は数年くらいかかりましたけども消えました。ホルモン療法だけを継続するという形で様子を見ていたんですが、今度は2018年の1月に今回エコー写真でお見せしているのがその転移巣なんですけど、右の脇のリンパ節ところにどんと転移巣が出てきてしまいまして、乳がんというのは結構しつこくて、通常のがんだと5年くらいで全く再発が見られなければ根治というふうに判断することが多いんですけれども、乳がんは10年以上経過を追うということが必要と言われています。
再発したということで、遺伝子治療をまた改めて開始しました。すなわち1回目治療して落ち着いた。しばらく治療しなかったのにもう1回治療を再開した。そうしたら今度は病巣が普通は効かなくなるということも標準治療の時はあるんですけれども、遺伝子製剤はしっかりと病巣をコントロールして、2018年の1月、2018年4月、2018年6月と追って行っているんですけれども、左の上からエコーの画像で赤く囲ったところが病巣なんですけれども、だんだん縮んでいきまして、最終的な2019年の4月にはもうエコー上全く見えなくなったと、触診でもしこりが触れなくなったと、非常に良好な経過をたどったケースです。今ももちろん先ほどの方と同じように半年に一度経過を診させていただいています。


胸腺がんステージ4に対する効果確認症例


次は胸腺がん。胸腺というのは、心臓のすぐ前、胸の骨があるんですけど、この胸骨のすぐ裏側にある免疫細胞、T細胞などを分泌する重要な臓器なんですね。そんなに大きい臓器ではありません。そこにがんが発生したと言う、これは比較的稀ながんなんですけど、その時にすでにもう肺にもその病巣が飛んでいて、肺全体を犯しているような状況でした。この方はもう残念ながらあまり見込まれないということでしたけれども、この方のご家族が複数医療従事者、医師だったので、いわゆるがんの機能病院で治療しながらも、何か期待できる治療がないかということで、遺伝子治療を希望されて、我々ところで平行して行いました。
まず最初にですね、この遺伝子治療にいきなり入ったわけではなくて、化学療法でいわゆる病巣のコントロールを計ったわけです。化学療法は結構いいことに効きました。病巣は縮小していって、症状、いわゆる水が胸腔内に溜まっていたので呼吸困難もあったんですけれども、それも改善して落ち着いていたんですけれども、化学療法の副作用が強すぎて、化学療法を断念するしかなかった。で、そうこうしているうちにやっぱり、また病巣が盛り上がってきたんですね。化学療法を止めたことによって、病状が進展してきた。そこで化学療法をまた再開するということも方法としてはあったんですけれども、それに関しては副作用が強すぎるということからご本人方は化学療法を断念して、今は遺伝子治療で何とかできないかということで、こちらの方にご相談にいらっしゃいました。
遺伝子治療を早速開始したんですけれども、点滴からの投与と、合理的な経過が期待できるということから胸腔内の中にある病巣を外からエコーで確認して、直接その部分にできる限り遺伝子治療製剤を直接入れるという方法も並行して行いました。すぐには反応見られませんでしたけれども、1~2ヶ月ぐらい経っていきましたら、この方は1~2か月に1回治療をしたんですけれども、1~2ヶ月ぐらい後から、初回の治療をして2ヶ月くらいの頃から、病状が何となくこう制御されてきたという印象があって、その後、8月10月と12月、今年の2月と見たところ、胸腔内の病巣が顕著に縮小して、この写真はある一部分の胸腔内の病巣のところを赤く丸で囲って強調してるんですけれども、


胸腺がんステージ4に対する効果確認症例


次の違う部位のところを見ても、同じように最初化学療法をやった後小さくなっていたところが化学療法を止めて、8月に大きくなってきて、そこから遺伝子治療をしっかり重ねていったら、10月12月今年2月と、病状が縮小して、ご本人の状態も化学療法の副作用のような状況は遺伝子治療ではでませんので、非常にお元気で快適な毎日を送っていると。今も、しばらく1か月医1回は病状コントロールのために治療の経過観察を続けるという方針で診ています。 これも化学療法をやっていませんので、遺伝子治療だけで今整理をしているという症例です。


悪性組織球症難治性再発例


これが最後です。悪性組織球症、これも非常にまれな肉腫のタイプの病巣です。この方は67歳の女性で、これも完全奏効例と書かせていただいているんですけど、まだもちろんちょっと注意して、ようやく5年経ったところなので、注意して診なきゃいけないんですが、この方は右腕の腫瘍、しこりが肘のあたりにできまして、がんの専門病院でその手術を行いました。ところがまた再発して、また追加切除を行ったんですけれども、それに併せて免疫療法とか、放射線治療を30回以上、かなりやれることは全部やるという考えで治療を行ったんですが、残念ながらその後5~6年後に再発、初回手術してから5~6年後にまた再発。もうついにはこれは腕を切断するしかないと宣告されて、もうご本人はそれだったらもう治療しないということで諦めたんですね。命も諦めていた。ところが、別件でたまたま我々の医療機関に受診された時に遺伝子治療を行っている患者さんたちの声、話を耳にされてご本人から相談を受けました。われわれもその時まで実はそういう経過をたどっている方だということは知らなくていいですね、遺伝子治療はまだ確立されていないし、こういう難治例、再発を何度も繰り返す難しい例に関しては経験もないし、珍しい症例ですし、治療効果は期待できないということをもちろん説明させていただいたんですけれども、ご本人はもう他には手立てが無いので、一縷の望みをかけてやるということで治療を進めました。そうしましたら、この方の場合はもちろん表面から再発したところを触れられますので、打っていくとその再発したところが小さくなるっていうことも分かるし、あとは少し痛みも少しづつ軽減していくので、ご本人がやっぱちをどんどん希望されて、治療を積み上げていきました。そうしましたら、MRI写真を提示しているんですけれども、赤で囲った部分の中にある白い部分が病巣なんですけれども、1年後の同じ条件のMRI写真で、白い部分が全く見えなくなりました。これは他施設に依頼した検査なので、そちらの放射線科の専門医が読影したんですけれども、2016年3月の病巣はもちろん「手術前の再発病巣」、2017年3月のMRI画像を「手術後(切除後)の画像」と、我々も遺伝子治療ではなく治療中という表現しかしなかったものですから、手術の後で切除しきったものという風に誤って読んで来られました。ということは逆に言えば手術で取ったかのように病巣が消えたということを示唆する診断にもなるわけですよね。これは我々も非常に気を良くして、ご本人も非常に喜ばれて、その後も治療をある程度間隔を空けながら何度か行ってきました。今もう5年経過してますので、一旦ちょっと治療中断して経過を追っているという状況です。
こういうふうに遺伝子治療が今までの常識ではちょっと考えられなかったような、もちろん全ての例がこういうふうに改善したわけでは残念ながらありませんし、最初にお話したように病状がかなり進んだ方々も治療を希望されてこられるものですから、かなり戦いは厳しくはなるんですけれども、希望を持ってこうやって治療取り組めると、後は副作用はまず大きいのほとんどないので、日常生活を犠牲にせずに症状の改善が治療効果の判定にもダイレクトに使えるということがこの遺伝子治療の特徴だということで、我々も今継続して治療を提供させていただいています。


遺伝子治療の対象となる方


最後に今までのことを加味して、遺伝子治療の対象となる方、こういう方々には適しているかなと我々が評価している内容としては、本当とにかくこれは皆さんそうなんですけど、希望を持ってがん治療を継続していきたい。諦めの境地で治療しても無理なんだではなく、もちろん難しい場合が多々あるんですけれども、最後まで自分の人生を生き抜きたい、自分の生き方として希望を持って治療を継続していきたいというお気持ちの方。
あとはご高齢の方とか、体が虚弱、健康上の理由、背景疾患などで、負担のかかる治療がなかなか享受できないので負担がかからない治療を何とか続けたいというような方。
あとは標準治療をしっかり行なっているんだけれども、標準治療だけではちょっと不安。もしくはなかなか結果が出ていないので、治療効果さらに高めたいというような方。
あとは、がんはもう治療しきってある程度経過観察中ではあるんだけれども、やはり進行がんであったという場合には特に再発をなんとか予防したいという方々にはこういう低侵襲治療っていう意味があるんではないかと思っております。
今回はこういう遺伝子治療の経過、治療経過例に関して最近のもの中心にご案内させていただきました。また、何かそういう点で皆様お役に立てることが少しでもあれば、また情報を発信していきたいと思いますので引き続きよろしくお願い致します。ありがとうございました。


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